第65回フランクフルト・モーターショー(IAA/Internationale Automobil-Ausstellung)が2013年9月12日から22日まで開催。フランクフルト市内中心部にある見本市会場に1,091社の自動車関連企業が出展し、ワールドプレミアとして計159の新開発製品・技術が公開。
"Grigio Record"(グリジオ・レコルド)という美しいグレーを纏った、アバルト695のマセラティ・エディションこと『695 Edizione Maserati』は、このフランクフルトモーターショー2013が初公開となった。
世界限定49台が販売されるも日本未導入
1949年に創業者カルロ・アバルトにより誕生したABARTHブランドへの敬意から、世界限定49台のみ生産・販売された特別色の「レコード・グレイ」モデルで、翌年2014年に発売されている(※モーターショー出展の1台を含むと正確には50台が製造された)
これが第二弾となるアバルト・マセラティのダブルネーム車。先行モデルの追加生産を望む声に応えての再販だったそうだが、この”グリージョ・レコルド”の製造台数は前回”ボルドーポンテヴェッキオ”499台に対し1/10程度となる49台と僅かなリミテッドであったこともあり、日本市場には未導入だった。
ゆえに"存在すら知らなかった"というサソリファンも少なくないという。
『トリブート・フェラーリ』に続くダブルネーム車
世界的にヒットしたFerrariモデルのABARTH695 Tributo Ferrari(トリブートフェラーリ)に続き、2012年に発表されたマセラティとの最初のダブルネーム車『ABARTH695 Edizione Maserati』は、Bordeaux Pontevecchio(ボルドー ポンテヴェッキオ)というマセラティ・カラーで彩られたモデルで、同じくオープントップのカブリオレが設定されている。
この深みのある落ち着いたボルドーレッドの695マセラティは、同年9月のパリモーターショーで初公開された後、翌年2013年1月の東京オートサロンでも新ライナップ実装となる「595」と合わせて展示されている。
販売された世界限定499台の内、日本への割り振りは100台。世界的に即完売となった。ちなみに、695 Maseratiも当初は”トリブート”の名を冠する予定だったが、直前に”エディツィオーネ”に変更されたという。
初披露は2013年フランクフルト・モーターショー
特別装備とインテリア・エクステリア
この”グリジオ・レコルド”も、アバルトとマセラティが共同制作しているため、特別なインテリアにBeige SabbiaカラーのレザーシートPoltorona Frau Leather(ポルトローナ・フラウ)。
ヘッドレストには「695」の番号がヒートプリントが施されている。
GranTurismoのエグゾーストパイプを模したデザイン等々しっかりとMaserati仕様に作り込まれている。
マセラティ創業の地ボローニャのシンボルとも言える「ネプチューン」をデザインした17インチのアルミホイールは前モデルのシルバーから光沢のあるブラックに変更されている。Maserati社は同年に創業100周年を迎えた。
ブレーキは4ピストンキャリパーを備えたBrembo305 mmブレーキディスクにアップグレードされ、ショックアブソーバーはKoniの特別なユニットに更新。エキゾーストは可変背圧デュアルモードタイプで、異なる音を出す。
ステアリングホイールを制御する電動マニュアルギアボックスとペアになっている180hpを生成するように調整された1.4リッターTジェットエンジンを搭載。
ダッシュボードとギアボックスのトリムはマット仕上げのカーボンライニングで仕上げられており、695のロゴが付く。
ステアリングホイールは黒革で包まれており、ベージュの革インサートが付いている。ペダルとシルプレートはアルミニウム製。装備に関しては、アバルト695マセラティエディションには、ハーマンが作成したJBLHi-Fiオーディオシステムが標準装備。9つのスピーカーと8チャンネルのアンプを介した音楽を楽しめる。アンプ出力は400W。
性能・スペック情報
BARTH 695 EDIZIONE MASERATI
全長:3655mm
全幅:1625mm
全高:1505mm
ホイールベース:2300mm
車両重量:1135kg
エンジン形式:水冷直列4気筒DOHC+ターボチャージャー
総排気量:1368cc
最高出力:180ps/5500rpm
変速機:5段MTA
タイヤ:205/40R17
最高速度:225km/h